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地域ビルダー、工務店対象

 

 

地域ビルダーが住宅メーカーと競合した時


 

「彼(敵)を知り、己を知らば、百戦之危うからず」の通り、住宅メーカーの特長を知っていれば何も恐れることはありません。メーカーには、商品ライン、営業手法等、それ以外にも特長が多くあります。その住宅メーカーが出来ないサービスを顧客に提供して、共感を得るところから戦いは始まります。さて、その住宅メーカーの特長、戦い方が分からないという方がほとんどだと思います。これが意外にも似て非なるものというか、一社一社微妙に異なっていて、そのメーカーの特長が各社明確に現れ出ます。

当社長年の経験と調査によるデータから、メーカーサイドの多くのウイークポイントが浮き彫りになりました。地域ビルダーの皆様は、臆することなく住宅メーカーの交渉中顧客を攻めるべきだと考えます。住宅メーカーの営業は、住宅展示場で高い出展料を払い、モデルハウスを建て投資している割には、営業スタイルの基本は従来通りの「待ち」の営業です。地域ビルダーは、顧客との出会いから共感を得、信頼を得るための行程でメーカーよりも最初の出会い(挨拶)が余分に1回多く必要なだけです。インターネットで住宅が販売できる時代はまだ先の話です。足を運び、顔を合わせることが必要である顧客が中心である以上、きめ細かいサービスを以って、もっともっと受注を上げていきましょう。

 

 

 ニーズに合った商品は揃っているのか


 

地域ビルダーの経営者の方々は、住宅購入顧客を契約まで導くのに、多くの判断材料として………
  (MAN評価)

   @M:予算はいけるのか?
   AA:顧客との信頼関係は大丈夫か?
   BN:ニーズは満たしているか?

等を担当営業マンに指導することを 中心にされていたのではないでしょうか。顧客(お施主様)が持っているニーズを100%満たしてあげるということが、つまり予算不足を引き起こし、結果、価格競争に陥り、競合をねじ伏せても結局は利益が少ないという現象を起こします。

例えばプラン打ち合わせにおいて、お客様の要望に対して、「分かりました」と、どんどんプランを変更していてはお客様の自滅(資金ショート)を、助長するようなものです。

何故、それが必要なのかを尋ねていくうちに顧客が理想としているライフスタイルが浮き彫りになり、それでは……ということで、後戻りしながら資金も含めて提案をし直すという作業が必要なのではないでしょうか。

 

 

  集客及び販売促進について


 

住宅展示場を持っているビルダーと持っていないビルダーでは考え方と方法が根本的に異なります。住宅展示場を展開するにはそれなりの資本が必要です。住宅公園に出展するには月々の出展料と、モデルハウスの建築費用が必要になります。しかし住宅展示場は「飽きられる」という宿命を持っています。
では、現実的で飽きられない住宅とは……というテーマから、受注した住宅を展示場に早変わり(モニターハウス)という方法は住宅メーカーでも販売促進策として利用されてきましたが、残念ながらその方法は100%活かされているとは言えません。

活かし方の方法が間違っているのです。その為に地域の消費者は「又、やっている」位で終わってしまっています。準備が甘いから、結果的に成果が少なく終わってしまうのです。

地域ビルダーの皆様には、住宅メーカーとは根本的に異なるモニターハウスを展開して頂きたいものです。又、展示場を既に持っているビルダーの皆様はそのモデルハウスを100%活かした利用の仕方をして頂きたいと思います。モデルハウスの案内すら満足に出来ないパート(女性)をおいていても経費の無駄遣いです。

住宅メーカーの営業マンでも、100%展示場を活かした案内が出来る人は、ほんの一握りの人達と言えます、住宅営業の原点なのですから顧客に夢とほとばしるばかりのイメージを植え付けて帰っていただくようにするには商品説明だけに終わらず、あらゆる知識と話術でファンになって頂く必要が有るのではないでしょうか。

 インターネット広告は集客の大きな役割を担うと言えます。広告市場も例に洩れず昨年度比、減になっていますがインターネット広告だけは増え続けています、地域ビルダーの方にとっては、得意の地域をまず領域に治めるにはインターネットは範囲が広すぎると思われがちですが実は企業広告には向いていると言えます。

  

  集客を目的としたときにチラシ・看板等に「無料設計」「建替えは○○工務店で」では芸がありません。
その広告の目的、例えば
    @キッチンを改装すれば
          ↓
    A新鮮な気分でキッチンに立つのが楽しくなる
          ↓
    B料理のレパートリーを増やそうかなと思う
          ↓
    C料理番組に今以上の関心がでる
          ↓
    D料理をする楽しみが増える
          ↓
    E新しい料理に家族が絶賛する
          ↓
    F食事の時間が長くなり夫婦のコミュニケーションがふえる
          ↓
    G暖かい日々を送ることができる。

@が目的であれば、Fはその効果、Gはその満足ということになります。 広告は、得られる効果なり、満足を訴えることにより顧客の誘致を促す、或いはイメージが浮かぶ内容を掲載することをすすめます。チラシ一枚でも真剣に取り組む姿勢が消費者に伝わるのです。

 

 

知覚されないニーズをシーズに



100%ニーズを満たすことが出来ない一つの理由として、顧客が自分の欲しいものが分からない状態、つまり「知覚されないニーズ」が多いということがあります。
そこで、
  『顧客の生活環境を知ること』
  『深いニーズへの洞察をすること』
  『新しいシーズの提案をすること』
で、潜在願望が需要として、顕在化する可能性があるのです。
何億もの投資により商品開発された商品コンセプトを、簡単に変えることの出来ないメーカーに比べ、小回りのきく地域ビルダーならではのできる戦術なのです。それは何も特別な技術や材料による必要はなく、お客様の要望に対して真剣に考えれば出てくるアイデアでいいのです。それは顧客の抱えている生活環境にも、地域性にも大きなヒントがあるといえます。出来る範囲のシーズを開発して特定の顧客層を狙うという方法も、受注を安定させる方法の一つなのです。